オールカントリーと名のつくインデックスファンドでもいろいろあります。
S&P500にもSlimのつかないS&P500インデックスファンドがあり、信託報酬率が3倍以上高いです。
eMAXISの何もつかない全世界とeMAXIS Slimの全世界では信託報酬率が11倍以上違います!!
皆さん間違って購入していないか今一度、商品名と信託報酬率を確認してみてください。
「eMAXIS Slim」と「eMAXIS」Slimなしを間違わないように!
同じ指数に連動するインデックスファンドであっても、下の表のようにeMAXISの名前がついた全世界とS&P500でも手数料に大きな開きがあります。
これは、銀行窓口でも販売できる商品かどうかの違いによるものです。
銀行窓口で購入していなくても、ネット証券で「eMAXIS」だけで検索した場合に、
間違ってSlimのついてない商品を購入している可能性がありますので、再度確認が必要です。
最後に【参考】で掲載のNASDAQ100ですが、「eMAXIS Slim NASDAQ100」という商品はありません。
現在は、通常の「eMAXIS NASDAQ100」のみですが、この商品の信託報酬手数料が2024年6月13日に0.440%から0.2035に下がっています。
これは、楽天証券の楽天NASDAQ100の信託報酬率が0.198%とNASDAQ100の投資信託では一番低く、ニッセイNASDAQ100も0.2035%と低く抑えられているため、競争原理から下げてきたものと思われます。
私達、個人投資家としてはありがたい動きです。
eMAXIS Slim | eMAXIS ※1 | |
1️⃣全世界株式 (オールカントリー) | eMAXIS Slim全世界株式 (オールカントリー) | 同等の商品なし |
信託報酬率 | 0.05775% | ー |
2️⃣米国株式 (S&P500) | eMAXIS Slim米国株式 (S&P500) | eMAXIS S&P500インデックス |
信託報酬率 | 0.09372% | 0.330%(Slimの3.5倍以上) |
3️⃣全世界株式 (除く日本) | eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) | eMAXIS 全世界株式 インデックス (日本を除く指数に連動) |
信託報酬率 | 0.05775% | 0.660%(Slimの11.4倍以上) |
【参考】 NASDAQ100 | eMAXIS Slim NASDAQ100はありません | eMAXIS NASDAQ100インデックス |
信託報酬率 | ー | 0.440%→0.2035%に2024年6月13日から変更しています。 |
※2「eMAXIS」シリーズとの信託報酬率の違いは、『eMAXIS Slim』シリーズの販売をオンライン取
引に限定し、目論見書等の交付も店頭での手渡しや郵送ではなく電子交付に限る等、
徹底したコスト削減を実施しているのに対し、
eMAXIS(除くeMAXIS Slim )はオンライン取引のみならず対面販売でも購入が可能となっており、
必要に応じて販売担当者から印刷物を使いながらの説明を受けられるファンドであること等の
印刷コスト等を加味した信託報酬率体系となっていること、などから生じております。
以上、※1~※2三菱UFJアセットマネジメント株式会社ホームページより転載
【番外編】同じeMAXISでも間違っても買ってはいけない「eMAXIS NEO」
次に、番外編として、素人が手を出してはいけない「eMAXIS NEO」についてご説明します。
この商品は、いわゆるテーマ型投資信託と言われるものです。
ブームになって商品が売れだされたときは、すでに価格が高騰し、値下がりする直前であることが多いです。
eMAXIS NEO | |
eMAXIS NEOのあとに続く 「テーマ名」 例「eMAXIS 宇宙開発」 | 「自動運転」「ウエアラブル」「フィンテック」「ナノテクノロジー」 「バーチャルリアリィティ」「ドローン」「宇宙開発」「ロボット」 「遺伝子工学」「クリーンテック」「電気自動車」「水素エコノミー」 「コミュニケーションDX] |
信託報酬率 | 0.792% |
この商品のリスクが高いことは、自らホームページでも注意を促しています。
各ファンドが連動をめざす指数におけるボラティリティの大きさについて – eMAXIS Neo –
「▶ eMAXIS Neoシリーズが連動をめざす各指数は、プラス・マイナス両面においてボラティリティ
(価格変動の度合い)が大きい傾向にあるため、ファンドの基準価額も大きく上昇/下落する場合があります。」
(三菱UFJアセットマネジメント株式会社ホームページより転載)
「ボラティリティ」とは、価格の変動する幅のことで、ボラティリティが大きいということは、変動幅が大きいため、それだけリスクが大きくなります。
下がるときは、大きく下がるし、上がるときは大きく上がるということになります。
eMAXIS NEOシリーズは、各分野に関連する企業を集めたテーマ型のインデックス投資信託です。
それぞれ今流行の言葉を並べて、いかにも儲かりそうな名前をつけています。
私にいわせると、「売るためのネーミングだけを考え抜いた危ない商品」といえます。
例えば、「自動運転」であれば、
「移動手段として生活に根付いている自動車は、「自動運転技術」によりその在り方が根本から見直されようとしています。(中略)
自動運転に加えインターネットへ常時接続する車、「コネクテッドカー」も注目を集めており、これらの技術が確立することで、自動車事故の減少はもちろん、トラックなどの運転手不足解消、新たなサービスの誕生など、移動手段としての自動車から新たな価値をもたらす存在への進化が期待されています。」
といった売り文句で購買意欲をそそっています。
こういった美辞麗句を並べて、一時期のブームの間だけは基準価格が上がったとしても、1年後には価格がすぐに落ちてしまう事が多い典型的な瞬間沸騰型のテーマ型投資信託です。
自動運転であれば、どんな企業が組み入れられているかは、「eMAXIS Neo 自動運転の月次レポート」をご覧ください。
こういったテーマ型投信は毎年、上位のテーマが入れ替わるほど上げ下げが激しい投機的な商品であり、
長期投資を目指す方が購入すべきではありません。
これを確認するためにeMAXIS NEOのページの「ランキング」をご覧ください。
過去のリターンの「1ヶ月」から「設定来」までが激しく入れ替わっていることが見て取れます。
「eMAXIS Slimシリーズ」が業界最安値の手数料を目指して利益を顧客に還元しようとしているのに対して、
真逆の思考から作られた商品ですので、気をつけましょう。
こういったテーマ型投資信託は、ここに限った話ではなくて他にもたくさんありますので、気をつけてください。
「テーマ型商品」とは銘打っていませんが、「半導体」とか分野を特化したものが該当し、リスクが非常に高いことを理解し、間違っても購入しないようにしましょう。
少し、話はそれますが、私も15年ほど前は、当時ブームだったベトナム株で損をした経験があります。
それと同じ流れを今のインド株ブームにも感じていますので個人的には警戒してます。
ですので、私はインド株のインデックスファンドは、購入していません。
恥ずかしながら、下記の記事で私の過去の失敗例を紹介していますので、参考までにご覧ください。
まとめ
・同じ「eMAXIS」の名前の商品でも「Slim」の有無で信託報酬率が10倍以上違うので注意を。
特に、銀行窓口での購入は手数料が高いものをつかまされるおそれが大なので、ご注意を!
・「eMAXIS NEO 」は、ある分野に特化しているハイリスク商品です。
手数料が高い上に極めてリスクが高く、一度下がると長期に回復しないことが多いので絶対購入しないようにしましょう。