楽天証券やSBI証券から今話題の高配当株の投資信託が販売開始されました。
「楽天・高配当株式・米国ファンド(SCHD)」や「SBI全世界高配当株」が買いかどうか検討しました。
結論は、利回りが、良くて4%未満の高配当株と比べても、利回りが高い配当金再投資の投資信託、例えば、年平均8%のS&P500を購入して、使いたい時期(年代)になれば「定率取り崩し」で使うほうがお得です。
詳しくは楽天証券定期売却サービスをご参照ください。
楽天・高配当株・米国ファンド(通称「楽天SCHD」)が販売開始。
2024年9月27日から新しい高配当株関連の商品が、楽天証券から販売開始されました。
通称「楽天SCHD」という名称でSNS界隈で話題となっています。
楽天証券のホームページによると「日本初となる『シュワブ米国配当株式ETF(SCHD)』への投資が可能な投資信託。
これまでは、米ドル建てETFのみが存在していました。SCHDは米国の高配当利回り銘柄で構成され、配当収益の確保や中長期的な値上がりを目指す。」としています。
販売開始からわずか7日間(9月27日~10月3日)で残高100億円を超え、11月15日現在は677億円となっています。
この購入の勢いは今までにない凄まじいものがあります。
通称(愛称) | 設定日 | 信託報酬 | 純資産額(11月15日) | 配当利回り (想定) | 決算 | |
楽天・高配当株・米国ファンド | 楽天SCHD | 2024.9.18 | 0.192% | 677億円 | 3.43% | 年4回 |
SBI・V・米国好配当株式インデックス・ファンド | SBI・V・米国高配当株式 | 2021.6.29 | 0.1238% | 320億円 | 2.83% | 年4回 |
SBI全世界高配当株年4回決算型 | スマートベータ・世界高配当株式(分配重視型) | 2024.10.1 | 0.055% | 74億円 | 3.84% | 年4回 |
「SBI全世界高配当株」も10月から販売開始。手数料は0.055%とオルカンより安価。
また、10月1日からはSBI証券からもSBI全世界高配当株が販売開始されました。
手数料が高配当株投資信託では最も安価で、eMAXISSlim全世界株の0.0575%よりも安価となっています。
また、配当利回りの見込みも高くなっています。
いずれも楽天証券のみ、SBI証券のみの販売となっています。
しかし、わざわざNISA口座を変更するほど配当金に大差は生じないと思われます。
では、高配当株の投資信託は買い? あなたはどうするの?
私の結論は、高配当株の投資信託をNISA口座で購入するなら、S&P500などのインデックスファンドを購入して、配当金が欲しければその分を取り崩していくほうが効率は良いと考えます。
なぜなら、NISA口座なら配当金が非課税でもらえるとしても、私の場合は、まだ投資を継続している段階ですので、配当金が出れば再投資する必要があり、手続きが煩雑になるのと、仮に100万円投資しても年利4%とすれば、配当金は年間4万円、月にすれば3,333円と僅かな額にしかならないからです。
仮に1,000万円投資すれば年間40万円、月33,333円になりますが、資産の3分の1を高配当株投資信託に預けることになり、資産分配上、現在の私の目指す方向とはズレてきます。
それなら年間平均8%の利回りを生むS&P500に投資して、自動的に再投資して雪だるま式に増えていくその果実を取り崩すほうが効果的だからです。
では、なぜ高配当株の投資信託を紹介するのか?
高配当株の投資信託が人気なのは、四半期ごとに元金が減らずに現金が定期的に入る安心感があるからです。
私の言う「定期的取り崩し」は、元金を取り崩していくために、なんとなく損をしている気になるのはわからないではありません。
しかし、冷静に考えてみると高配当株の配当金(年利4%未満)と利回りの高い投資信託(仮に年利8%)の比較は、明らかにS&P500のほうが平均の年利率は高いです。
よって、その果実を取り崩して使うほうが計算上は得(この場合は約4%もお得)なことは理解できると思います。
しかし、人間は感情の生き物なので、取り崩さずとも定期的に配当金をもらえるほうが得している気になりますし、気分的に嬉しいし儲けた気分になります。
S&P500の暴落時や年初より基準価格が下がっているときに取り崩すのが気が引けるのは理解できます。
その時は、余裕資金の現金を使っていくことが解決策です。
ここで高配当株の投資信託をご紹介したのは、購入している投資信託にマイナスが出ているときには現金を使い、上がっているときには定期的に取り崩していく使い分けができれば、高配当株の投資信託に投資することは必要ないのではないかということを言いたくて取り上げた次第です。
これだけ人気なのであれば退職者世代には、さぞや人気だと思いまいしたが、特に退職者世代に人気というわけではなさそうです。
しかし、選択肢の一つとして、インデックスファンドを取り崩す方法が有利ではないかという趣旨です。
それを理解した上で、精神的に安心感を得たいからといういう理由ならそれはそれで一つの選択肢です。
なお、楽天証券の買付ランキングでNISAで週間(2024/10/07~2024/10/11)を見ると、
「年代指定なし」で
一位 eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー)
二位 eMAXISSlim米国株式(S&P500)
三位 楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)
「60代以上」でみても同じ順位になっています。
働かなくなったら高配当株の投資信託購入はあり?
では、「働かなくなり、毎月の給与収入がなくなっても高配当株の投資信託は購入しないのか?」
と問われれば、退職すれば考えないでもないと思いますが、しかし、理論上は先程の計算通りで、S&P500の利回りを崩していくのが効率的なので、やはり購入しないと思います。
予定通り楽天証券の「定率取り崩し」を使いながら、運用を継続していくと思います。
結論
・高配当株の投資信託を購入するより、利回りの良いインデックスファンドを購入するほうが利回りは高く、効率的。
・具体的には、S&P500のインデックスファンド(利回り年平均8%)を購入し、定率取り崩しで使うほうが、高配当株投資信託を購入し、配当金(年利4%未満)をもらうよりも効率的です。
そのことを詳しく書いた記事がありますので、こちらもご覧ください。
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